1989年イギリスで産声を上げたAura。その処女作は筐体55mmの厚みしかない薄型軽量のインテグレーテッド・アンプVA40。鏡面仕上げのクローム・フィニッシュ・フロントパネルに、ボリュウムとセレクタ、パワースイッチのみを配置した潔さは、当時の製品の中でも異色といえる存在で、そのシンプルな姿態に惚れ込んだ人も、「多くは期待しない。ほどほどに音楽が聴ければいいよ」と、優しい目でこの異端児に灯を入れたのです。
その後のAuraの短くも華やかな経歴はご存知の通りです。Auraは多くの見識ある人々に育てられました。資金力のなかったAuraの創設者マイケル・トゥは、B&Wのロバート・トゥルンツに見出され、イギリスのワーシングから発信されたAuraの製品は瞬く間に世界のオーディオマーケットを席巻しました。
日本でも故山中敬三氏が瑞々しく鮮度感溢れる音を高く評価され、イギリスでの製造が終了する1997年まで日本でリリースされた13のモデルは、いずれもその存在を高らかに誇示したのです。
2006年。封印を解かれたオリジナルAura最後の作品が世に誕生しました。ロンドンのペンタグラムでデザインされたnoteの登場は、デザイナーであるケネス・グランジ氏のAuraプロジェクトへの復活を意味しています。noteが証明したユニバーサル・デザインと暮らす音楽生活が始まります。